村上春樹の「ねじまき鳥クロニクル」以降、初になる中編小説
この作品、個人的には微妙だ
「ねじまき鳥クロニクル」の良さが最初分からず、徐々に評価が上がっていったのと比較して、この作品は少しずつ落ち着いていった。最初に読んだ時はこういう文章もまだ書けるのかと嬉しくなったが、作者自身がこの作品をもってその文体から決別すると言及していたということと、なんというか・・・自己模倣のような気がしてきたんで。しかし、つまらないということではなく、村上作品の中では割と地味なポジションということになってる、個人的にだが
作者曰く「過去から現在までの自分の文体を総ざらいしようと思った」らしい。そのせいか、「ねじまき鳥〜」で違和感を感じた人でも、ようするに初期3部作や「ノルウェイの森」あたりが親しみやすいと感じる人でもスムーズに物語に入っていけるんではないだろうか
ひとりの大学生が恋をする。 その相手はクラスメートで、ジャック・ケルアックに心酔し、作家もどきのだらしない生活を送るばかりで、個人の責任という意識はひとかけらもない女子学生。あるとき、彼女はかなり年上の、すばらしく洗練されたビジネスウーマンに出会う。このワームホールをつきぬけた彼女は、村上の描くシュールでありながらも人間性の感じられる世界の登場人物として読者を引きつけ、今は教師となった、この恋をあきらめきれない青年を巻き込んでいく。彼女は、日本の町からヨーロッパへ、さらにギリシャの孤島へと移動して、やがて失踪する。わずかに残された痕跡は、彼女の運命の輪郭を暗示する、コンピュータに残された奇怪なできごとの記録と、自作の小説に書かれたいくつかの挿話だけであった。青年教師は、呼びだされて彼女の捜索に加わるのだが・・・
この作品、個人的には微妙だ
「ねじまき鳥クロニクル」の良さが最初分からず、徐々に評価が上がっていったのと比較して、この作品は少しずつ落ち着いていった。最初に読んだ時はこういう文章もまだ書けるのかと嬉しくなったが、作者自身がこの作品をもってその文体から決別すると言及していたということと、なんというか・・・自己模倣のような気がしてきたんで。しかし、つまらないということではなく、村上作品の中では割と地味なポジションということになってる、個人的にだが
作者曰く「過去から現在までの自分の文体を総ざらいしようと思った」らしい。そのせいか、「ねじまき鳥〜」で違和感を感じた人でも、ようするに初期3部作や「ノルウェイの森」あたりが親しみやすいと感じる人でもスムーズに物語に入っていけるんではないだろうか
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