新教養主義宣言

2004年6月27日 読書
多彩な仕事をしている山形浩生の評論集

国なんかNTTと同じ民営化しちゃえば?投票率の低さを嘆くくらいなら選挙権を売買できるようにしたら?不況脱出には消費税の連続アップで駆け込み特需を狙おう、等々、21世紀の日本社会へ向けた、一見暴論だけど実はまじめで巧妙な提案が続出。こういうクレイジーな提案ができる基盤こそ、いまは見向きもされなくなっている「教養」。経済、社会、サイエンス、コンピュータ、メディア、文学などの分野を網羅しながら、いま必要とされる教養のあり方を探る、来るべき21世紀へ向けた、イカれてスカした教養主義のススメ

この作品はかなり前に出たものだが、論じている内容が、まぁこの作者の特徴なんだが非常に予備知識を必要とするタイプの文章で、なおかつ話し言葉で書かれているので当時読んだ時にはかなりむかついたもんだ。しかし、当時のユースカルチャーへの目配せもされており、その部分から何とか理解を試みようとした。しかし結局読みこなせず挫折。現在読んでも結果は同じだろう。

しかしこの作品がつまらないかと言うとそうではない。思考のレベルを一段階引き上げ、広い視野を提示してくれる。内容が理解できずとも、エンタメ性を意識した文章はそれなりに入ってくるし、それなりに面白い。あくまでそれなり、だが

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