Laundry

2004年7月2日 映画
窪塚洋介主演、優しい人々の心の交流を描いた作品

祖母の経営するコイン・ランドリーで、洗濯物が盗まれないようにいつも監視していたテル(窪塚洋介)は、ある日乾燥機の中にワンピースを置き忘れたまま田舎に帰ってしまった女性・水絵(小雪)を追いかけていく。やがてふたりは、ひょんなことから知り合った中年男サリー(内藤剛志)の下でハトを飛ばす仕事に従事するようになるが…。森淳一によるサンダンス・NHK国際映像作家賞受賞脚本を、自らのメガホンで映画化。小さいころマンホールに落ちたという設定こそあるが、そうした要素すら超えたピュアな青年を窪塚が好演。そんな彼に、いつしか見失っていた安らぎを見い出し癒されていくヒロイン・小雪の美しさも実に映画的だ。生きていく上で次第に汚れていく心を洗濯し、平和の象徴ハトを飛ばす映画。ヒロインの万引き癖を利用してのドラマ構成も、実に巧みで哀しいテイストを醸し出している

この作品は非常に寓話的なテイストが強く、好みが分かれるかもしれない。ただ、窪塚がこういう演技もできるというのは多少驚いたし、彼の風貌にもなかなかマッチしていて好感が持てた。登場人物も非常に少なく、何気ないやり取りの積み重ねでストーリーを転がすというような手法だが、こういう価値観を持って世間を見渡せば確かに素晴らしく思えるだろう。しかし優しい人々ばかりを描くことでそれを取り巻く世間の低い温度を表現するというのはちょっとあざとすぎるんではないかと思うんだが・・・

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