小説家、中島らものアルコール依存症を扱った作品

昨日の訃報を聞き、追悼という意味合いで読み返した。
ご冥福をお祈りします

薄紫の香腺液の結晶を、澄んだ水に落とす。甘酸っぱく、すがすがしい香りがひろがり、それを一口ふくむと、口の中で冷たい玉がはじけるような…。アルコールにとりつかれた男・小島容が往き来する、幻覚の世界と妙に覚めた日常そして周囲の個性的な人々を描いた傑作長篇小説。吉川英治文学新人賞受賞作
アルコール依存症の主人公が入院し、そこで治療を受けるというのが物語の主軸だが、酒というものについて掘り下げて考察している部分がかなり多い。この作品はアルコールや薬物の依存で有名だった作者の体験を基に描いているので、結果としてフィクションと片付けられないニュアンスがある。とはいっても、がちがちに固いというわけではなく、物語に緩急をつけるための一要素として描いているように見受けられる

この作家がいなくなったということは非常に残念だし、悲しい
一読者である僕には訃報が突然すぎて、上手く言葉が出てこないが

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