漫画家、尾田栄一郎の海賊を描いた作品

幼少の頃から海賊にあこがれた主人公ルフィは、「海賊王になる」という野望を胸に秘め、ある日生まれた街を後に海へ出る。旅を続けるために必要な技術を持つ仲間を求め、あちらこちらでトラブルに巻き込まれながらも、仲間探しを続ける。そのかいあってか、1人、また1人と仲間は集まっていき・・・

ワンピースのレビューをするにあたって困ったことは、かなりの長期連載のため巻数が多いということ。というわけで、何回かに分けてレビューしてみようかと思う。今回は初期の仲間が集まる部分までで、チョッパー、ニコ・ロビンはかなり後で仲間になるので割愛。

この作品は掲載されている雑誌である少年ジャンプの系譜としては王道に位置し、実際、認知度も人気も内容もかなり高い位置にある。メディアミックスもされており、TVアニメや映画としても作品が作られている

今回は1〜11巻に絞るが、この時期の作品内容はメインとなる登場人物達のエピソードに主人公が絡み、結果として海賊の仲間に引き入れるという部分を描いている。そのエピソードによってキャラクターの人物造形をして、魅力的な仲間になるという意図だ。しかしこの作家は、登場人物たちがどんな能力を持ち、その能力ゆえに仲間に引き入れないといけないというような必然性をほとんど描かない。あくまでも主人公が彼らをフィーリングで必要だと思うという描き方で、彼らのエピソードにしても、そのスキルを紹介するための話ではなく、どういう人間であるか、過去にどういう生き方をしたかといった部分を描く。これは主人公であるルフィのキャラに拠るところが大きいだろう。おおらかで天真爛漫、野望があり情のために動くという、おそらく作者が考える少年像として設定しているし、彼が細かいスキルなど気にするはずもないし説明されても分からないはずだ。実際のところ、この作品に細かい設定は必要ないと思う。難しい事を考えず、ただグッと来たりカタルシスを得たりするのがこの作品の正しい楽しみ方だと思うし、だからこそそれが間口の広さにつながり、ここまで人気が出たんだと思う

ここまでは海賊として名が売れる部分までを描いているが、下地は整いここから海賊「麦わらの一味」の活躍が始まることになるのだ

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