point

2004年9月9日 音楽
CORNELIUSの4thアルバム

小山田圭吾(元フリッパーズ・ギター)のソロプロジェクト、コーネリアスが再始動。約4年ぶりとなるニューアルバムでは、幻想的なシンセがダブサウンドをイメージさせる先行カット「Point Of View Point」、水の音をテーマに優しいコーラスを重ねるギターロック「Drop」のヒット2曲に、スズムシの鳴き声を取り入れた優しいタッチの「Tone Twilight Zone」、ボサノヴァフレイバーが温かいムードを生み出す「Brazil」など、ギターとシンセサイザーを融合させた超次元的音楽を繰り広げている

前作が世界で発売され評価を得たことで、動向がかなりの注目を集めたのを受けリリースされた作品。前作の計算され尽くした純粋な少年性ともいえるような音楽性の先を提示している。前作のビーチボーイズ的なポップさの代わりに音響的なアプローチを入れており、ロック寄りな楽曲やら過去へのオマージュのような楽曲をこのアーティストの“色”となった独特のアレンジで処理している。基本的には前作と収録曲のバランスはほぼ変わらないといえる

このアーティストは世界の中での自分のミュージシャンとしての位置を考えて作品を作ったり行動しているように見受けられたが、日本のマーケットに向けて発信し、結果的に世界に受け入れられた前作と違い、この作品は世界へ発信するイメージと現実の受け入れられ方のギャップを体感し、認識を修正したうえで改めて世界へ向けてリリースした作品だと思われる。その為、前作のテイストもある程度残っているし、音色も基本的には変わらないが、前作には無い成熟した視点を感じることができる。視点の洗練という点では評価できるが、いかんせん世界観の心地よさでは、前作はこの作品を上回っているわけで。この作品がリリースされてから3年経つのでそろそろ新作を期待している次第

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