漫画家、中原裕が描く高校野球を題材にした作品
廃部の危機を迎えている彩学を1年で甲子園へ行かせるという条件で監督に就任した主人公の鳩ヶ谷は、選手の特性を伸ばす変則的な練習方法を取って地道に鍛え上げていた。とは言うものの、選手の層の薄さはいかんともしがたく、来年の新入生に期待をかける。ところが学園のシステムの変更により外部からの新入生が見込めなくなり、困り果てる鳩ヶ谷。ある日、草野球チームで活躍する選手を見つけるが・・・
今作では、見つけたスラッガーをチームに引き入れる部分が軸になる。ようするに、この段階になっても補強を考えなければならないほど甲子園への道は険しいと言うことでもあるが。描写は鳩ヶ谷の知恵を見せることに終始し、この作品が高校球児を描く作品ではなくあくまでも監督主導の作品であることを印象付ける。元キャッチャーである鳩ヶ谷の状況を判断し勝ちに導くリードが果たして結果を出すのかは今の段階では全く読めない。今年をスルーし1年の猶予を得てその間鍛え上げ来年にかけるという展開なので、試合までは間が空く。その間何を描くかというのがこの作品の良し悪しを決定付けることになると思う
この作者は冗長になりがちなマラソンという題材を取り上げた漫画「奈緒子」を成功させたことでも分かるように、構成やストーリーテリング能力が高い。そこで培った“間”を今回加味していることで、ドタバタした展開になりがちなテーマも上手く乗りこなし、独特の落ち着いた雰囲気を出している。その為本来の高校野球を描くという部分を補完することになり、傍流にならない“野球漫画”になっている
この作品は現在の漫画では結構面白い部類に入ると思うんだが、地味なのかあまり取り上げられることが無い。お勧めです
廃部の危機を迎えている彩学を1年で甲子園へ行かせるという条件で監督に就任した主人公の鳩ヶ谷は、選手の特性を伸ばす変則的な練習方法を取って地道に鍛え上げていた。とは言うものの、選手の層の薄さはいかんともしがたく、来年の新入生に期待をかける。ところが学園のシステムの変更により外部からの新入生が見込めなくなり、困り果てる鳩ヶ谷。ある日、草野球チームで活躍する選手を見つけるが・・・
今作では、見つけたスラッガーをチームに引き入れる部分が軸になる。ようするに、この段階になっても補強を考えなければならないほど甲子園への道は険しいと言うことでもあるが。描写は鳩ヶ谷の知恵を見せることに終始し、この作品が高校球児を描く作品ではなくあくまでも監督主導の作品であることを印象付ける。元キャッチャーである鳩ヶ谷の状況を判断し勝ちに導くリードが果たして結果を出すのかは今の段階では全く読めない。今年をスルーし1年の猶予を得てその間鍛え上げ来年にかけるという展開なので、試合までは間が空く。その間何を描くかというのがこの作品の良し悪しを決定付けることになると思う
この作者は冗長になりがちなマラソンという題材を取り上げた漫画「奈緒子」を成功させたことでも分かるように、構成やストーリーテリング能力が高い。そこで培った“間”を今回加味していることで、ドタバタした展開になりがちなテーマも上手く乗りこなし、独特の落ち着いた雰囲気を出している。その為本来の高校野球を描くという部分を補完することになり、傍流にならない“野球漫画”になっている
この作品は現在の漫画では結構面白い部類に入ると思うんだが、地味なのかあまり取り上げられることが無い。お勧めです
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