映画「半落ち」の原作者、横山秀夫が描くミステリ
この作品は短編集になっており、各々主人公が存在する。とはいっても、“D県警”という一警察署内で勤務する職員という縛りがあり、ある程度キャリアと経験を積んだ“刑事ではない”事務関係の職員が主人公になるという点が目新しいということらしい。人事を担当する役職や婦警を束ねる役職に就いた主人公たちがその役職ゆえに自分の身に降りかかるトラブルを解決するために奔走する
主人公たちは40代前後という年齢設定であり、ある程度のキャリアがあるゆえにプライドも人並みの野心もある。それゆえに組織内で動くのにはしがらみも個人の立場も踏まえなければいけない。短編なので一つのトラブルを解決するだけだが、そこにおける情緒やユルさの介在しない主人公たちのメンタリティによって、物語はかなり硬質な印象を受ける。そして、ミステリとしての体裁もきちんと踏まえ、少ない枚数でバランスよく物語を組み立ててある
多少年配向けという印象だが、なかなか面白いです
警察一家の要となる人事担当の二渡真治は、天下り先ポストに固執する大物OBの説得にあたる。にべもなく撥ねつけられた二渡が周囲を探るうち、ある未解決事件が浮かび上がってきた…。「まったく新しい警察小説の誕生!」と選考委員の激賞を浴びた第5回松本清張賞受賞作を表題作とするD県警シリーズ第1弾。
この作品は短編集になっており、各々主人公が存在する。とはいっても、“D県警”という一警察署内で勤務する職員という縛りがあり、ある程度キャリアと経験を積んだ“刑事ではない”事務関係の職員が主人公になるという点が目新しいということらしい。人事を担当する役職や婦警を束ねる役職に就いた主人公たちがその役職ゆえに自分の身に降りかかるトラブルを解決するために奔走する
主人公たちは40代前後という年齢設定であり、ある程度のキャリアがあるゆえにプライドも人並みの野心もある。それゆえに組織内で動くのにはしがらみも個人の立場も踏まえなければいけない。短編なので一つのトラブルを解決するだけだが、そこにおける情緒やユルさの介在しない主人公たちのメンタリティによって、物語はかなり硬質な印象を受ける。そして、ミステリとしての体裁もきちんと踏まえ、少ない枚数でバランスよく物語を組み立ててある
多少年配向けという印象だが、なかなか面白いです
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