イヴの眠り

2005年5月17日 漫画
漫画家、吉田秋生の新作

これはもう思い切り「YASHA」の続きなので、「YASHA」を読んでから読んでくださいね。そうじゃない人は読んでから!全編ネタバレの嵐なので。「YASHA」のラストで暗示された「神の子供」である少女が、沖縄よりもはるか遠い、やはり神のおわす島でにおう様な花となったところから始まる物語は、前作よりも一層の不安をはらんだ始まりとなります。懐かしいキャラのその後なども拝めたりしますけれども、思いがけない展開に仰天すること間違いなし!(前の話にも出た某社長とか)内容としてはどことなく「吉祥天女」を思わせるところもあり、今後の展開が楽しみなマンガの一つです

吉田秋生の最新作。「BANANA FISH」と「YASHA」のゆるやかで間接的な関連性とは全く違う、「YASHA」との直接的な関わりを持つ正当な続編になっている

ハワイで暮らしているクロサキとルー・メイの夫婦には2人の子供がおり、長女のアリサは「龍(ドラゴン)の娘」と呼ばれている。彼女はルー・メイと前作の主人公・静(せい)の間に生まれた子供であり、静の身体的能力をすべて受け継いでいる。彼女たちの元へ中国の華僑が訪れ、静が「死鬼(スー・グイ)」と呼ばれる男に襲われたと知らせる。死鬼は静の遺伝子から作られたクローン人間で、死鬼を(あるいは彼の遺伝子を)この世から消す為に、同等の能力を持つアリサが静の元へ行き手足となり死鬼を抹殺するという計画に協力することになる

今回、主人公は女性になっている。前作の主人公である静は陰からサポートするのみで、静と見た目の変わらない死鬼が敵となることで、読者は前作で卓越した能力を見せた静を相手にした戦いだとすぐに認識することになる。主人公アリサは戦闘の訓練を受けておらず発展途上であり、分の悪い戦いを予感させる

3巻までは、新しくなった登場人物たちが一致団結する様を描いている。前作で活躍した人物たちが実質上役に立たないということも匂わされ、親の世代の負債を子供たちが返すという話になっている。前作の登場人物達はかつての静の面影を死鬼に見出すことでどうしても親愛の情が湧いてしまう。今のところはそういった展開のあざとさで魅せる物語になっている。次巻に期待

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