風の庭

2005年9月12日 音楽
イノトモの2ndアルバム

サニーデイ・サービス曽我部恵一プロデュース「星と花」のほか、「タンポポ」、「坂道」を含む全11曲のセカンド・アルバム。真夏の夜をアシッドに演出してくれる聴き応え充分の一枚だ。

曽我部恵一プロデュース、最近紹介したビートルズカヴァーコンピへの参加、くるり「BIRTHDAY」のコーラスなどの要因が絡まり手に取った。

様々なアーティストが編曲等で関わり、結果として“イノトモ”というアーティストの魅力をいかに引き出すかという競い合いをしている節すらあり。シェリル・クロウ的おおらかで陽の当たる空気の広がりを感じる音色を基調に、音楽的に様々なアプローチをしている。なんだか統一性が無いので独自の色を出し認知されている女性ヴォーカリストたちの模倣的印象もぬぐい切れないが、それは言い換えれば、どのようなアプローチでもそれなりにものにしてしまい雰囲気を作り出すこのアーティストの実力というか。あれこれと聴いていく中で群を抜いたクオリティを感じたのは「あのころボクは」という楽曲。調べてみると、編曲で鈴木惣一郎が参加しているらしい。僕が音楽を聴きながらあれこれ調べていくと行く先々でこの人の名前がチラつくので「またこの人か・・・この人はもしかして俺の為だけに音楽やってくれてるんじゃないか?」とすら思えてしまうわけで。冗談ですけど。

正直、他の楽曲は多かれ少なかれ現在活躍する女性ヴォーカリストに食い散らかされた感があり、「このアーティストでないと!」という想いは抱きにくい。そんな中で、力強いミディアムバラードである「あのころボクは」だけは風化を免れているようなそうでないような。この1曲が収穫ともいえるが。もう少し早く出会いたかった1枚。

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