漱石と倫敦(ロンドン)ミイラ殺人事件
2004年6月21日 読書
島田荘司の異色作
夏目漱石とシャーロック・ホームズが出会うというしょうもないっちゃあしょうもない話だが、この作品は各々の登場人物へのリサーチや時代考証もそれなりにきちんとしていて完成度が結構高い。ミステリとしても面白いし、ギャグとしてもかなり笑える。夏目漱石の一人称で物語の半分は進むが、シャーロック・ホームズとの出会いのシーンでホームズに馬鹿にされたのが悔しかったのか常にホームズをけなす方向で話を進めるのも面白い。もちろん物語の後の半分はワトソンの一人称で進むんだが・・・
この作品はテーマゆえに過小評価されているように思えるが、実は島田荘司の仕事の中ではクオリティがかなり高いので薦めたい。あくまで個人的に、だが
勇躍英国へ留学した夏目漱石は下宿先で夜毎、亡霊に悩まされ、シャーロック・ホームズに相談に行った。折しもそこに金持未亡人が訪れて言うには、永らく生き別れた弟と再会したのだが、彼は中国で恐しい呪いをかけられ一夜にしてミイラになってしまった、と。居合せた漱石もこの難事件解決に一役買うことになるのだが…
夏目漱石とシャーロック・ホームズが出会うというしょうもないっちゃあしょうもない話だが、この作品は各々の登場人物へのリサーチや時代考証もそれなりにきちんとしていて完成度が結構高い。ミステリとしても面白いし、ギャグとしてもかなり笑える。夏目漱石の一人称で物語の半分は進むが、シャーロック・ホームズとの出会いのシーンでホームズに馬鹿にされたのが悔しかったのか常にホームズをけなす方向で話を進めるのも面白い。もちろん物語の後の半分はワトソンの一人称で進むんだが・・・
この作品はテーマゆえに過小評価されているように思えるが、実は島田荘司の仕事の中ではクオリティがかなり高いので薦めたい。あくまで個人的に、だが
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