LOVERS

2005年2月4日 映画
金城武×チャン・ツィイー×アンディ・ラウ主演のラブロマンス

西暦859年、唐代の中国で、朝廷は反乱軍最大の『飛刀門』撲滅を画策。官史の金と瀏に、指導者を10日以内に捕らえるように命ずる。飛刀門の娘と思われる小妹は目が不自由で、金は反乱戦士を装い小妹に接近。捕らえられた彼女を救出するふりして、敵のアジトまで導かせようと企むが、旅の途中でふたりの心はひかれあってしまう。小妹にチャン・ツィイー、金に金城武、瀏にアンディ・ラウ。中国、台湾、香港のスターの豪華共演となる本作は、チャン・イーモウ監督作で、同じくイーモウ作品『HERO』のスタッフが結集。激しいアクションが多く出てくるが、内容は濃厚なラブストーリー。とはいえ、金と小妹に別の人物がからんで三角関係になり、加えて、誰を信じていいのかわからないトリックも隠され、ストーリーは二転三転。仕掛けたっぷりのスリリングな作品だ。ワダエミの鮮やかな衣装が舞うアクションなど、ヴィジュアルの美しさにも圧倒される。また主役3人が美男美女ゆえか、クローズアップも多く、三人三様の魅力をたっぷり堪能できる、見事なスター映画に仕上がっている

チャン・イーモウ監督が大ヒットした「HERO」の次に製作したとあって注目を集めていたが、今作もスローモーションを効果的に使い薄手の衣装によって動きを華麗に表現したアクションシーンや、秋から冬にかけての紅葉や雪景色を鮮やかに映し出した映像と凝った衣装やセットが相まって前作「HERO」よりも華のある世界観を作り出している。CGの使い方も前作を踏襲し、監督のカラーとしてカウントできるものになっている

しかし、「LOVERS」というタイトル通りこの作品は恋愛をモチーフにしており、それを描いただけで物語は終わってしまう。そう感じるのは恋愛の掘り下げ方が足りなくあまりにも表層的で、おまけに映像の華麗さがその浅薄さを浮き彫りにしてしまうからだ。恋愛におけるドロドロとした情熱のようなものや想いの強さを感じさせないため、「あー綺麗な映像だねえ」で終わってしまう。2時間という枠でこの程度なの?という物足りなさを感じてしまうのだ。事あるごとにチャン・ツィイーの濡れ場ばかりでがっくりきた

映像の華麗さを楽しむ以外に観るべきところは無い作品

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