Blue in the Face

2005年6月23日 映画
ハーヴェイ・カイテル主演作品

ブルックリンで煙草屋を営む主人公は、暇な仲間たちと楽しく過ごしている。そんなある日、店のオーナーからこの店を畳むという話を告げられ・・・

この作品は映画「スモーク」のスピンオフとして製作された。とはいっても、映画を製作した際の現場の雰囲気の良さや楽しさで作られたようなので、本来のスピンオフの趣旨である“柳の下のドジョウ”という目論みとは毛色の違う、お遊びの要素の強い作品になっている

主人公としてハーヴェイ・カイテルは据えられているが、この作品は“群像劇”になっているため、彼に特別な魅力のようなものは与えていない。煙草屋の親父以上でも以下でもないのだ。そんな彼の周りには人の良い仲間たちが集まり、毒にも薬にもならない話をしたり、ラップをしたり、フラメンコギターを弾いたり、万引きしたり、誘惑したり、踊ったりする。その模様が物語の展開や伏線にもならずに続いて行き、まるでおまけのように“店の危機”という話が放り込まれる

この映画を久しぶりに見て再度確認したが、劇中で使われる音楽が非常に良い。多種多様な民俗音楽、ロック、ヒップホップなどが雑多に詰め込まれている。因みに沖縄の民謡も使われている。登場人物の年齢層が高いうえに若い登場人物が物語の主軸になるシーンがほとんどないので、感情移入して楽しむタイプの人には不向きかと思う。しかし、どこかの街で生き生きと暮らす人々が居るという視点をこの作品は与えてくれるし、それは等身大の視点なので彼らのユーモアのセンスはこちらの現実に応用可能だ。個人的にはそれだけで随分面白かった

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