SONGS

2005年6月29日 音楽
山下達郎と大貫妙子が在籍したSUGAR BABEの作品

ハードなパンクやヘヴィロックで歌われるメッセージと同じぐらい、この若き日の山下達郎や大貫妙子が歌う“愛する人と音楽のある場所”への真剣さは、世界のポップスの中でも比類ないものだ。大瀧詠一のレーベル、ナイアガラの第1弾として1975年にリリ―スされた、シュガー・ベイブとしては唯一のアルバム『SONGS』。1994年にCD化されたこの音源には、アナログ盤には未収だった「SHOW」や「パレード」のデモ・ヴァージョン、「愛は幻」「今日はなんだか」のライヴテイクも収録されているのもうれしい。アメリカン50〜60年代、A&M、ライトなソウル…といった当時誰も融合し得なかった新しいポップスへの挑戦はまぶしいほど

大滝詠一のナイアガラレーベルの第一弾。数年前シュガーベイブの曲のみを歌うライブを山下達郎が敢行し、CM等で楽曲が使われ微妙にその存在が再確認された。大御所である山下達郎・大貫妙子の2人が過去に組んだ作品というコレクターズアイテム的な見方もあるが、聴けば単純に良盤と呼べるような作品に仕上がっている

基本的にツインヴォーカルであり、山下達郎が歌う楽曲は大貫妙子がコーラスを、大貫妙子が歌う楽曲は山下達郎がコーラスを、というような振り分けがされている。基本的な世界観は山下達郎の出しているものに近い。しかし現在の彼の作品から受けるある種の大仰さは無く、さらりと聴ける。当時を振り返る発言を調べたところ作品に対するクオリティを求める姿勢は変わらなかったようだが、結果的には荒削りながら軽く暖かな音色と、抑制され等身大の魅力を持った作品になっている。全体的に垢抜けない朴訥な雰囲気があり、それはこの作品において良い方向に転んでいて、非常に親密な気持ちになれる。現在聴いても全く遜色の無いポップス

<収録曲>
SHOW
DOWN TOWN
蜃気楼の街
風の世界
ためいきばかり
いつも通り
すてきなメロディー
今日はなんだか
雨は手のひらにいっぱい
過ぎ去りし日々“60’s Dream”
SUGAR
SHOW(デモ)
夏の終りに(デモ)
指切り(デモ)
パレード(デモ)
すてきなメロディー(ライヴ)
愛は幻(ライヴ)
今日はなんだか(ライヴ)

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