D-LIVE!! 12
2005年11月28日 漫画
漫画家、皆川亮二が描くアクションモノ
主人公、斑鳩悟(いかるがさとる)は自己主張が少なく常に金に困っておりバイトに明け暮れている高校生、そういう風に仲間たちには認知されている為、クラス内での地位は異様に低い。「斑鳩のクセに生意気だ」といった扱いだ。しかし、そんな彼が勤めるバイト先とは世界最高規模の人材派遣企業「ASE(エース)」だった。世界最高水準を誇る人材のみを集めたその企業内で、彼は“マルチドライバー”として所属している。エンジンのついた乗り物ならなんでも乗りこなし、命がけの危険な任務に「報酬1万円」という金額で毎回放り込まれている。その卓越したスキルで依頼者の要望に応えていく、という物語が数話完結で編まれる。
この巻は3話を収録している。主人公を育て、会社の重役であった元マルチドライバーの百舌(もず)が唐突に会社を辞め、ASE内は混乱に陥る。そして彼はASEに敵対する組織へと身を寄せていた。彼の意図は描かれず、その代わりASEの情報を彼らに流す模様が描かれる。次に、主人公が高校の修学旅行へ行きトラブルに巻き込まれるというエピソードが。つるんでいる仲間たちと共に誘拐され、彼らに必死で隠していたマルチドライバーとしての能力を使い友人たちを守る、という話になっている。最後は、人材派遣としての純粋な依頼で鉄道を運行するというエピソード。今回はなんだかエピソードの内容を凝縮したように思えるのだが・・・。
信頼していた上司の失踪による社内の混乱(敵方についたことは主人公側に明かされず)や、彼の指導の下敵方がスキルアップを図る事を匂わせる描写は、主人公が卓越したドライビングテクニックを持つという部分を描きすぎたための・・・いわゆる“敵のインフレ化”の逆を行った展開の誤差修正のような。ようするに、「ドラゴンボール」などで前回の敵を上回る新たな敵が出てきてしまい話の収拾がつかなくなる、そういった展開の逆で、主人公が強くなりすぎてしまい敵役が魅力的に見えなくなってしまうというか。「はじめの一歩」などもそういうノリに陥っているように思える。そういった敵役の実力にテコ入れするために、かつて主人公を育てた指導者が敵を育てる、というような展開に持っていっている。
物語は以前登場した人物で固めてあるため、安心して読む事ができる。人物同士の絡みにデジャヴを感じる、ということだが。基本的に数話完結なので、マンネリに陥ることさえいとわなければいつまでも続けていける内容ながら、全体的な物語の流れが大きく動いているので面白くなってきたという印象。
どんな乗物でも完璧に乗りこなす天才高校生ドライバー・斑鳩悟。その才能を生かして悟が奇跡を起こす、スーパーマルチドライビングアクション!!
主人公、斑鳩悟(いかるがさとる)は自己主張が少なく常に金に困っておりバイトに明け暮れている高校生、そういう風に仲間たちには認知されている為、クラス内での地位は異様に低い。「斑鳩のクセに生意気だ」といった扱いだ。しかし、そんな彼が勤めるバイト先とは世界最高規模の人材派遣企業「ASE(エース)」だった。世界最高水準を誇る人材のみを集めたその企業内で、彼は“マルチドライバー”として所属している。エンジンのついた乗り物ならなんでも乗りこなし、命がけの危険な任務に「報酬1万円」という金額で毎回放り込まれている。その卓越したスキルで依頼者の要望に応えていく、という物語が数話完結で編まれる。
この巻は3話を収録している。主人公を育て、会社の重役であった元マルチドライバーの百舌(もず)が唐突に会社を辞め、ASE内は混乱に陥る。そして彼はASEに敵対する組織へと身を寄せていた。彼の意図は描かれず、その代わりASEの情報を彼らに流す模様が描かれる。次に、主人公が高校の修学旅行へ行きトラブルに巻き込まれるというエピソードが。つるんでいる仲間たちと共に誘拐され、彼らに必死で隠していたマルチドライバーとしての能力を使い友人たちを守る、という話になっている。最後は、人材派遣としての純粋な依頼で鉄道を運行するというエピソード。今回はなんだかエピソードの内容を凝縮したように思えるのだが・・・。
信頼していた上司の失踪による社内の混乱(敵方についたことは主人公側に明かされず)や、彼の指導の下敵方がスキルアップを図る事を匂わせる描写は、主人公が卓越したドライビングテクニックを持つという部分を描きすぎたための・・・いわゆる“敵のインフレ化”の逆を行った展開の誤差修正のような。ようするに、「ドラゴンボール」などで前回の敵を上回る新たな敵が出てきてしまい話の収拾がつかなくなる、そういった展開の逆で、主人公が強くなりすぎてしまい敵役が魅力的に見えなくなってしまうというか。「はじめの一歩」などもそういうノリに陥っているように思える。そういった敵役の実力にテコ入れするために、かつて主人公を育てた指導者が敵を育てる、というような展開に持っていっている。
物語は以前登場した人物で固めてあるため、安心して読む事ができる。人物同士の絡みにデジャヴを感じる、ということだが。基本的に数話完結なので、マンネリに陥ることさえいとわなければいつまでも続けていける内容ながら、全体的な物語の流れが大きく動いているので面白くなってきたという印象。
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