大人

2006年1月31日 音楽
東京事変の2nd

シングルやライブに続く、新生東京事変のニューアルバム「大人(アダルト)」発売がついに決定。新たな東京事変のすべてが詰まったニューアルバム。

前作「教育」の発売後ツアーを行い新曲「透明人間」「スーパースター」を演奏、それを含めたDVDをリリース、そして別の楽曲である「修羅場」をシングルで切り、今作で前述の2曲をアレンジしなおし音源化という戦略でリリースされた今作。しかし内容のほうは既存の楽曲群からのイメージからかけ離れたものになっている。

「教育」リリース時のインタビューで椎名林檎は「これは万人向けに刺激やエゴを抜いたもの。次作は異なった面を見せる」と述べていたが、今作はタイトルがテーマなのか非常に抑制された楽曲が多い。演奏や楽曲の完成度はそれなりに高く聴かせるのだがあくまで理性的な部分で評価してしまうというか。ヴォーカルの歌唱も意図的に楽器の一部として機能する事を狙っているとしか思えない。「透明人間」を「母国情緒」的な位置づけの楽曲にアレンジし直し「スーパースター」「修羅場」も平熱感を徹底させている。シングルバージョンよりも良くなっているとは思うがアルバムに統一感を出す為なのだろうか。アルバムを通して毒もちらほら感じられ「これが洗練された感情表現なのだよ」と言われてるようでなんだかだるい。しかしながらそうやってぼんやりと聴いていくと最後の「手紙」でかなりの衝撃を受けてしまう。アルバムの最後に配置されたこの楽曲に限ってだが、曖昧ながら想像する既存の(東京事変的ではなく)椎名林檎的なパブリックイメージそのままの感情をむき出しにした熱唱が。この楽曲が次作への布石だとしたら嬉しいんだが。

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