鬼才ロマン・ポランスキー監督、ジョニー・デップ主演という魅力的なコンビの、耽美的なオカルト・ミステリー
一つ断っておくが、この作品はオカルトではない。パッケージから想像されるようなクールな佇まいを見せる作品でもない。個人的に言わせてもらえれば、この作品はシュールなシチュエーションコメディだ。全編を通してジョニー・デップは切れ者だが小心者という、スリーピー・ホロウのような演技を見せるし、展開もミステリアスではあるがどこか間が抜けている。その微妙な雰囲気や最後にとってつけたようなオカルトチックな盛り上がりをみせる場面、ラストの意味不明な終わり方まで、あっけにとられること間違いなし
世界に3冊しかないという『影の王国への9つの扉』。この悪魔の祈祷本について、収集家から真贋の鑑定を依頼された本の探偵コルソは、ニューヨークからヨーロッパヘと旅立つ。書物の謎を解いていくコルソの前途には、人間の英知を超えた恐ろしい罠が待ちかまえていた。彼が最後にたどり着いた謎の真相とは…。ポランスキーらしい様式美に彩られた、重厚なミステリーである。厚い本を少しずつひもといていくような、謎解きのおもしろさが堪能できる。それまでは青年のなごりを残した役柄が多かったデップだが、この作品では少しくたびれた中年男性の役で新境地を見せる
一つ断っておくが、この作品はオカルトではない。パッケージから想像されるようなクールな佇まいを見せる作品でもない。個人的に言わせてもらえれば、この作品はシュールなシチュエーションコメディだ。全編を通してジョニー・デップは切れ者だが小心者という、スリーピー・ホロウのような演技を見せるし、展開もミステリアスではあるがどこか間が抜けている。その微妙な雰囲気や最後にとってつけたようなオカルトチックな盛り上がりをみせる場面、ラストの意味不明な終わり方まで、あっけにとられること間違いなし
三谷幸喜が脚本・監督を担当した映画。もちろんコメディ
この作品はかなり笑える。嫌味のないボケについ引き込まれてしまう。ラジオドラマにおける声優たちの自我のぶつかり合いや、本来の地味な主婦の恋愛モノだった脚本が最終的には大スペクタクルになってしまうところ、様々なトラブルを知恵で解決して行くところと笑いどころはたくさん用意されている。なかでも井上順は最高に面白い。彼のあのアメリカンジョークを聴くだけでも価値はあると思う
しかし、西村雅彦はいつになったら三谷と和解するんだろうか・・・
人気脚本家三谷幸喜の初監督作品は、劇団東京サンシャインボーイズで自ら脚本を書いた舞台の映画化である。ラジオ・ドラマ放送中のスタジオという限られた空間で起きるさまざまな出来事を、笑いで包んだシチュエーション・ドラマ。鈴木京香が演じる主役のみや子は、ラジオドラマの脚本コンクールで自作が採用された。ところが、放送直前になって主演女優が役名に不満を言い始めたことから、スポンサーやほかの出演俳優も次々に注文をつけだす。プロデューサーやディレクターは唯々諾々とそれを受け入れ、シナリオはどんどん書き替えられていく。怒ったみや子はスタジオに立てこもるのだが…。三谷流作劇術を堪能できるとともに、多彩な脇役陣も楽しめる。特に警備員役、藤村俊二のひょうひょうとした演技は見る価値がある
この作品はかなり笑える。嫌味のないボケについ引き込まれてしまう。ラジオドラマにおける声優たちの自我のぶつかり合いや、本来の地味な主婦の恋愛モノだった脚本が最終的には大スペクタクルになってしまうところ、様々なトラブルを知恵で解決して行くところと笑いどころはたくさん用意されている。なかでも井上順は最高に面白い。彼のあのアメリカンジョークを聴くだけでも価値はあると思う
しかし、西村雅彦はいつになったら三谷と和解するんだろうか・・・
リュック・ベッソン、レオス・カラックスらとともに、1980年代のフランス映画界を席巻したジャン・ジャック・ベネックス監督の第1作
商品紹介がかなり的確なので詳しくは上記を参照されたし。この作品は10代後半に見たんだが、当時僕はフランス映画に偏見を持っていて、ようするにエンターテイメント性が薄く芸術性を重要視していて分かりづらいというまぁわりと典型的なものだったんだが、その考えを改めることになった作品
妙に幻想的で終始ミステリアスで独特の雰囲気があり、かといって雰囲気だけを楽しんで終わるというタイプの映画ではない。あまり派手なシーンというのはないが、心に残る作品だと思う
自分の歌が録音されることを許さないオペラ歌手と、彼女の熱狂的なファンで、コンサートをこっそり録音する郵便配達夫。そのテープが、犯罪に絡んだ証拠と勘違いされたことから、彼は殺し屋に追いつめられていく。
本作のおもしろさは、単純にジャンル分けできないドラマが生む、予想不能の展開だろう。水槽の中で揺れ動く水や、日傘を差しての散歩シーンをはじめとしたスタイリッシュな映像と、古典的なオペラという題材。二転三転のアクション・サスペンスに、純粋なラブストーリー。いくつかの相反する要素が作り出す空間からは、リアルながらファンタジックな世界が再現される。正反対の特徴を持つ殺し屋のコンビなど、ささいな部分も「対」になっているのは、監督の無意識のバランス感覚だろう。混沌が作り出す不思議なストーリーは、後の多くの作品に影響を与えたが、そのほとんどは「ごった煮」的な結果に終わってしまったのも事実。その意味でも傑作なのである
商品紹介がかなり的確なので詳しくは上記を参照されたし。この作品は10代後半に見たんだが、当時僕はフランス映画に偏見を持っていて、ようするにエンターテイメント性が薄く芸術性を重要視していて分かりづらいというまぁわりと典型的なものだったんだが、その考えを改めることになった作品
妙に幻想的で終始ミステリアスで独特の雰囲気があり、かといって雰囲気だけを楽しんで終わるというタイプの映画ではない。あまり派手なシーンというのはないが、心に残る作品だと思う